芸能人の価値は誰が決めているのか

観客側が観ている芸能は、事業者が企画して創られたものである

芸能人の中には、幼い時から子役やキッズモデルでデビューし、後に有名俳優やモデルの仲間入りをした方がおられます。
そして、新人・若手の中には、当然、現役中学・高校生もおられます。
それでは、それに該当する彼らが売れっ子で有名人として、芸能そのものを生み出しているのは彼らなのでしょうか。

当たり前の事ですが、そうではなく、彼らはまだ「芸能界以外の社会経験のない人達」ですので芸能そのものを企画・創作している人達ではありません。芸能人という肩書を外せば、他の生徒達と全く同じですし、芸能で生計たてられないなら、他のアルバイトの子達と同じです。
10代以前から、もし、芸能の仕事を生み出せる、企画やお金の調達まで出来る人がいれば、それは超人です。
まず、芸能の仕事は、芸能事務所ではなく、TV局や映画会社、広告代理店、レコード会社といった会社が生み出しています。そして、事務所は、そういった取引先に所属者を送り出しています。所属者は事務所に来る案件を受けて、自分に適したオーディションを受けたり、実績や人脈が出来るとオファーになります。
独立した人を除き、芸能人が大小問わず事務所に所属するのは、本人だけの力では、そういったクライアントと何の繋がりもないので、仕事が無い、活躍の場が与えられないからです。
つまり、芸能人は自ら仕事を生み出す立場ではない、受け皿があって初めて活躍できる、そのため「芸能人は自分の意思で仕事をプロデュースしていない」事になります。

しかし、観客側は芸能人がとても「特別な存在」として宣伝されてるので、たとえ10代のアイドルであっても、本人に特殊能力というか、特別な権威のようなものを感じてしまいます。そうやって宣伝しているだけですが、特に同年代の中高生達には、知名度・容姿・才能・人的繋がりの指標で「自分達に持ってないものを持っている」「レベチだ」と思い、それが集団化するので、更に特筆性が増幅されます。

しかし、アイドルが仮に学校に訪問に来たとして、多くの生徒達は騒ぎますが、一部で「どうでもいい」とスルーする人もいます。
そのスルーですが「嫉妬心があるので興味のない演技をしている」が多いですが、本当に「どうでもいい」人もいます。
例えば、現在、恋人がいるとして、そのアイドルと自分の彼氏・彼女と比較するでしょうか。比較して優劣をつけるなら、その恋人を本当に愛していない事になります。
よく、日本の夫婦であるのが、TVに出ている俳優と、自分の夫や妻を比べ、俳優の方が優れているような事を言う夫婦です。
本当に自分の配偶者や恋人を愛しているなら、芸能人を引き合いに出すのは失礼ですし、本当に愛しているなら、芸能人であろうと好きな相手の方が「世界一」価値があるはずです。

特に、イケメン・美人とされる生徒であれば、アイドルと自分達は「芸能人」という肩書きがなければ、対等だと思うでしょうし、イケメン・美人、学校で人気のある生徒であったり、互いがそういう者同士で交際していれば、芸能人が来ても特別視しないので、騒ぐ事すらないです。
また、そういう子達はSNSで承認PRしません。多くの人に認められるよりも、自分を愛してくれる人を大切にする事を重視するからです

また、芸能といっても、メジャー所でなく、応援している芸能人が舞台俳優とか、ミュージカルとか、そういった領域の方がアイドルより興味がある、という人もアイドルが来ても関心持たないでしょう。パリコレに興味があれば、タレント系のモデルよりも本格的なモデルに興味持ちます。
そればかりか、建築家を目指す生徒であれば、芸能界自体どうでもいいと思うかもしれません。

芸能人は、応援する人達(ファン)がいるから成り立つが、ファンではない人も多少価値を与えているという現象について

芸能界に興味がない人であれば、芸能人は全く無価値になります。
芸能人というのは、国民全員に「彼らはカリスマで凄いから尊敬・リスペクトしなさい」「皆さんにないものを持っている特別な人達だから拍手しなさい」というのを「強制」してはいません。
彼らはメディアという媒体がないと認知できなかった人達です。メディアから伝わった情報を見て、一部の観客側は無意識に「特別だ」という感覚を覚えてしまってます。また、映像や印刷物ではない、舞台だけで活躍する人達も、それに詳しい人以外は、メディアによって伝わらないと認知されません。
ここでいうメディアは、TV・新聞・雑誌か、ネット経由かは問いません。
そして、彼らに実績や受賞歴、地位ある人との繋がりがつくと、さらにそれが増幅されます。
また、そうなる理由の一つに、ライブや映画館等に集まる「人数」もあります。

しかし、あるアーティストのドームコンサートに何万人と集まろうと、例えば、ドームの売店で働いている人が、そのアーティストに関心も無い人であれば、ファンが何万人いようと、その人にとっては全く無価値です。
逆に、その人が、世間ではあまり認知されていない作曲家が好きなら、その人の中では、皆が知るアーティストよりも作曲家の方に価値があります。

イケメン・美人は、芸能人でなくても沢山いますが、それが「芸能人」という肩書のために、それが無い人に比して増幅されます。イケメンの外科医で年収1億あっても、イケメンの歌手で年収1000万の方が、多くの人は注目してしまいます。
これは、芸能人だから特別に容姿が優れているという思い込みを増幅させる原因になっています。
そういう感覚が強いのは、恐らくですが、自分の外見に自信がない人ではないかと感じます。そして、この世には案外、容姿端麗な方は多いですが、外見に自信がない人は、そういった人達が視界に入らない、気が付かないので、実際どれだけいるかわからないです。
また、自分の外見を磨く人達が集まりそうな場所に行かない、というのもあります。そういう場所に出向いても、自分が浮いてしまうので、行く勇気がないのです。だから、メディアから伝わる人だけが、特別にイケメン・美人と思い込みます。

芸能人というのは、ファンがいるから成り立つ存在です。ファンがチケット買わないとライブを開催できず、CDや写真集を買わないと製作費が回収できません。ファンクラブを運営できるのは、ファンの人数だけで最低限、お金を動かせ、イベントを開催できるレベルです。
また、間接的ですが、出演映画や、出演TV番組も、ファンなら見るでしょう。
映画や番組は、特定の芸能人だけが出演しないので、観る人全員はその芸能人のファンではないので、指標としては掴みにくいですが、例えば、特定の女優が出演するからという理由で映画の観客数に反映される、TV番組の視聴率が上がるというのはあります。
売上にはならないですが、SNSやブログのフォロワーというのも似たようなものです。
これらは全て、ファンが価値を決めているものです。

しかし、皆さんに考えてほしいのは、例えば、お笑い芸人さんですが、ファンクラブも写真集も無い、観覧料を取って会場にお客様を集めて芸を披露しているのでもない、つまり売る商品が無いのに、ゴールデンのTV番組に出て「MCやトークをして人気者」となっている人がいます。
これは、視聴者が価値を決めているというものです。視聴者の全員が芸人のファンではない、寧ろ、どれだけの人が、芸人さんの芸に対して、観覧料を払って観に行くのか、疑問はあります。YouTubeで漫才・コントを流している芸人さん(正確には、事務所)の多くはかなりの再生回数となっています。そういう方は実際の舞台でもかなりの入りがあるでしょう。
ですが、TVのバラエティ番組のトークだけで相当稼いでいる方々は、業界における長年のキャリアと人脈により繋がりは強くなった方々です。それを忖度と言う人がいますが、彼らも最初からそうだったのではなく「長年に渡って築き上げた信頼関係」という見方もできます。

その信頼関係というのは、その芸人が出演すれば視聴率が取れるというのものなので、結果的に、価値を決めているのは視聴者になります。視聴率が取れないならスポンサーは降ります。
ただ、先述したように、全員がその芸人のファンではない「なんとなく面白そうだから」という興味本位で番組を眺めている、単にTVをつけて流しているだけの人が実は大多数です。その芸人が出演するから視聴率が上がるかというのも絶対ではなく「その芸人は嫌いで番組内容が面白いから観ている」という理由もあるでしょう。

これは、先述した、特定の俳優やモデルのファンでもないが「イケメン」「可愛い・美人」という理由で「特別視」する人が多い事と同じです。
日本において、芸能スターを特別な存在と感覚的に思う人が多いのは、ファンでない人もファンに準ずるくらい芸能人に対して「特別視」しているからだと思います。
また、この傾向は、日本・韓国・中国や香港・台湾・東南アジアに強いと思います。欧米でも確かに芸能人は憧れられてますし、ハリウッド俳優や、レディーガガのようなカリスマがおられ、多くのアメリカ人に影響力を与えていますが、欧米人は「自分にも自信がある」人が多いので、芸能人と自分とを比較しません。
アジア圏の場合は、芸能人を神的な存在に思いすぎて、リスペクトというよりは、自分達が平凡で彼らが、我々とは生まれながらに違う優秀な存在のように捉えすぎている人が多いような気がします。これは、特に、芸能界やファッションに興味があり、宣伝・流行の影響を受ける、10代の女性に多いです。

こういったファンではない人達が、芸能人をより一層「凄い存在」であるかのような目に見えない何かを生み出している….のではないかと思います。
但し、日本人全人口のうち、特定の芸能人のファン、芸能界に興味のある人は、統計はとってないですが、実は半分もいないでしょう。
年齢が高い程、芸能界に関心がない人は増えます。それは、現在の日本の芸能界の主軸がミーハー向け・アイドルで占めているからです。

昭和の時代から活躍される歌手や俳優のファンだという方は、確かに中高年以上の世代におられますが、現在の50・60代の方が10代の時に皆が芸能界に興味があったのではなく、寧ろ、少数です。
日本では「誰でも、一人位は芸能人のファンになった事がある」と思われがちですが、決してそうではないのです。

ネットもTVも芸能人が広告に起用されるのは、消費者側が決めている事

当サイトもそうですが、近年、広告が入るサイトが多くなっています。広告の種類もGoogleアドセンスだけではないです。そのため、アドセンスの審査が通らず、他の業者のものを採用しているサイトでは、少し過激で不快な広告が多くなります。これは、他業者がアドセンスよりも審査が緩い分、質が悪い広告を載せられるからです。

近年、芸能人・事務所の許可を得ずに、勝手に芸能人の名前や画像を利用して「〇〇さんが使っている化粧品」という風な詐欺商法が横行しています。
ただ、本当に許可を得て、出演の仕事としてされている商品もあります。

私の住む地域の商店街の薬局でも、化粧品を売る時の宣伝キャッチコピーは「女優顔になれる」です。多くの女性から見れば、女優は、容姿・才能・人間性・収入・知名度・人気において「特別な存在」と認識する人が多いので、女優という名称を使う事は消費者に強い効力があると、店も考えているのです。

化粧品に限らず、日本では芸能人が宣伝している、愛用しているという理由で商品を買う人が多いような気がします。
本来、商品というのは、誰が宣伝しているは関係ない、自分がそれを必要とするかどうかで、後は価格です。しかし、商品を芸能人が宣伝していると、その人のファンであれば、その商品が必要でなくても買ってしまう現象があります。※特に日本の場合
これを、広告効果、顧客吸引力と呼びます。

特に、美容関係は、宣伝にカリスマモデルや人気女優を起用しますが、それは、商品を買う対象が若い女性が多いので、そういった女性に人気がある芸能人を起用すると、確実に売り上げになるからです。
そして、その芸能人が愛用して、効果があるとなると、多くの女性はそこに「信頼度」を固めます。
しかし、もし、日本人女性の多くが、誰々が宣伝しているからは関係ない、ファンと商品の購入は別、という考え方をする女性ばかりであれば、この広告効果は全く意味が無くなります。

なお、芸能事務所の最大の収益源は人気所属者の大手企業の広告です。映画やドラマの出演料ではないです。だから、大手企業の大きな広告に出られるかどうかは、事務所の運営にとっては生命線なのです。

「学校に一人か二人はいるような子」と捉える人は、アイドルに対して特別視しない

タイトル通りに思う方もこの地球上にはおられます。但し、これは、全ての芸能人に対してではないでしょう。芸能人の中に本当にスターと呼ばれるような方、長年に渡ってご活躍されてる俳優や歌手はおられます。そういう方は除いての話です。

近年、プロの芸能人かどうかの区別がつかないような、ネットで有名になったインスタグラマー・インフルエンサー・YouTuberが増えましたが、そういう方々も含めて、便宜上、芸能人としておきます。また、アイドルグループは説明不要で、女優とグラビアやモデルを兼ねた女性タレントも増えました。

「本物の芸能人」の定義はないですが、時代を超えて名作とされる映画・TVドラマにおいての演技力で評価された俳優や、歌唱力のある歌手、一過性の流行ではない名曲を残したミュージシャンがそれに該当するでしょう。
長年、芸能界を見てきた年長者の中には、先述の芸能人は「芸能人として見ていない」方が多いのは、過去の歴史を知っているからです。昭和の時に、映画やTVでご活躍された、アイドルではない女優と、どうしても比較してしまうのです。
また、モデルに関しては芸能界とは別のファッションの世界と捉えていました。

特に、近年のアイドル出身の若手芸能人に対しては、デビュー当初は「イケメン・可愛いが、街を歩けば出逢える、中学や高校に数人はいそうな子」として見ていたので、たとえ、有名な女優やモデルになっても、現在もそのイメージのままです。
また、若い世代でも「本物志向」の人は、アイドル出身の芸能人に対しては、恐らく「アーティストではないタレント」として見るでしょう。これは、良い悪いではないです

こういった方々は、ここ十数年でデビューした新人のうち、特にアイドル系に対しては特別視はしていないので、本来の芸能人とは別に捉えてますが、演技力や音楽の才能等で評価されている芸能人に対しては、たとえ、2020年代の若手であっても評価します。つまり、話題性や人気といったものだけで指標にしないのです。

また、外見を魅力にしている芸能人に対しては、近年、芸能人でなくても容姿端麗な男女は増えている時代なので、芸能人という事で特別に外見が優れていているわけではない、という捉え方をする人も増えているでしょう。


この頁では、芸能人の価値という話で「芸能人は神的な存在ではない」「宣伝されて作られた存在」「価値は視聴者・観客が決めている」「ファンでない人まで芸能人を特別視している」と、芸能人に対してあまり賞賛・評価するような内容ではなかったですが、それとは全く視点を変えた「リスペクトされる人は多くの人が実現できない事を叶えられる人」では、芸能人を含め、各ジャンルで活躍している人達、有名になった人達は、何故そうなれたのか、ポジティブな視点で説明しています

BY Angel-Broadcasting

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